# 災害 # 介護 # ALS

人工呼吸器ユーザーは台風をいかに生き延びたか

避難計画も「緩和ケア」
川口 有美子 プロフィール

避難計画も「緩和ケア」

常日頃から、なんとなく自然災害、それも地震には備えてはいるが、今のハザードマップは過去の統計だ。地球規模の温暖化の影響で、近年の海水は相当深いところまで暖かい。そうして温められた太平洋の海水が3ヶ月遅れて10月の巨大台風に成長する。

私が心配しすぎるのかもしれないけれど、重い障害を持つひとりひとりの友人が、どこにどのようにして台風災害時に避難できるのかを確かめないと安心できない。なので、「保健師さんにお願いして個別避難計画をしっかり練り直してもらってください」と、心から各位にお願いしたい。それも来年の台風シーズンまでの宿題として。

 

人工呼吸器をつけて生きてく人を応援する以上、日ごろから災害時の不安もできる限り取り除いておきたい。死の苦痛を減らすことを目指した医療が「緩和ケア」などと呼ばれているが、実はこういった自然災害の、浸水の恐怖や停電の不安を和らげること、そのための様々なサービスも「緩和ケア」だ。

災害時は「自助」努力で何とかしなければならないのはわかるのだけれど、どんなに頑張ってもまったく身体が動かせない人や頭が働かない人のように、「自助」が無理な人もいる。隣人が危機的状況に陥ることがわかっているからには、放っておくわけにはいかない。自分や自分の家族さえ助かればよいとは思えないからだ。

日本の自然災害は地震に限らない。これからは巨大化した台風が毎年定期的にやってくることを想定して、来年の台風シーズンまでにできるだけの備えをしておきたい。