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LINEを実質買収へ、ソフトバンクGの常套手段「親子上場」の問題点

指摘する声は少ないが…

ソフトバンクグループ傘下のヤフーと通信アプリ大手LINEとの経営統合が話題となっている。

ソフトバンクGは共有オフィス大手「ウィーワーク」を運営する米ウィーカンパニーの上場失敗で、2019年度中間決算で巨額赤字を計上するなど、これまでの拡大路線に行き詰まりを見せていたとされるだけに、日本中に衝撃を与えるニュースとなった。

ソフトバンクGの投資資金を支える手法の一つが、子会社を上場させる「親子上場」である。日本独自のこの制度は、かねてから問題点が指摘されてきたが、大手メディアがその弊害を報じることは少ない。莫大な広告費を誇るソフトバンクGは、このままでは「ネットとメディアの支配者」となりかねない。

 

LINEは「身売り」を探っていた?

ヤフーとLINEの経営統合のニュースは13日夜に各社が報じ、14日に両社が統合について協議していることは認めつつ、現時点では具体的な内容は決まっていないとする旨のコメントを出した。この流れについて大手証券エコノミストはこう話す。

「基本的にはキャッシュレス決済のシナジー効果を見込んだものでしょう。ソフトバンクGのペイペイとLINEのLINEペイは国内で1、2位とトップ。握れば確実に国内市場を独占できる、と踏んだわけです。

キャッシュレス決済の趨勢は、サービス開始時期に一気にトップシェアを取れるかどうかで決まるので、各社ともポイント還元などのバラマキに躍起ですが、事業としてはカネ食い虫であることは疑いようがありません。LINEも他部門の利益を吸い取られながら続けていましたし、規模で劣るメルカリのメルペイは苦戦している。

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結局モノを言うのは、細かなポイント還元なんかより、ソフトバンクGのように地方やあらゆる属性の消費者までカバーするほど巨額のバラマキができる体力、ということです。LINE側にしても、当初は若者向けのアプリとして伸びましたが、最近はTikTokをはじめ、若者需要では動画配信アプリに押されている。本格的な落ち目に入る前に、プレミアムをつけて株を売れるタイミングを待っていたのではないか、と言われています」