「朝鮮籍」の人がいまだいる理由
なぜ、「朝鮮籍」なる人たちがいまでもいるのかという疑問、そしてなぜ戦後70年もたっているのに、在日の人たちは「日本国籍」を取得しないのかという疑問、それら二つについて私なりに答えてみたい。

一つ目の「朝鮮籍なる人がいまだいる理由」についてだが、1952年、日本が第二次世界大戦の戦勝国とサンフランシスコ平和条約を締結するまでは、朝鮮半島に由来を持つ日本列島に住む朝鮮人は、日本国籍として居をなしていた。
しかしその後、私たちの祖先は地位確定により、「日本国籍者ではない」ことが確定した。
しかし当時すでに存在した国家である大韓民国(韓国)、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)、(いずれも1948年建国)と、日本国政府は国交がなかったため、日本国政府としては国交がない国の国籍はないという立場をとった。
そうして私たち在日には、国籍ではなく、出身の地域を示す称号として「朝鮮籍」というものが付けられた。