通貨異変、日本円がここへきて「人気凋落」が止まらないワケ

地盤沈下が始まった
唐鎌 大輔 プロフィール

明らかな地盤沈下

通貨ペアで見てもトップのユーロ/ドルが23.1%から24.0%に上昇しているのに対し、これに次ぐドル/円は17.8%から13.2%へ幅を持ってシェアを落としている

そのほか3位のポンド/米ドルが9.3%から9.6%へ、4位の米ドル/豪ドルが5.2%から5.4%へ、5位の米ドル/カナダドルが4.3%から4.4%へ、6位の米ドル/人民元も3.8%から4.1%へ上昇している

ようやく7位の米ドル/スイスフランになると3.6%から3.5%へ低下しているが、その低下幅は日本円のそれに比べれば小さなものだ。やはり「円離れ」の機運は感じざるを得ない。

 

そもそも東京市場の地位が落ちているという事実も見逃せない。

取引時間帯や言語の問題など解決が難しい論点が指摘されているが、後述するように、やはり取引の主役になるはずの円に全くテーマ性が感じられなくなっていることも影響しているだろう。

上図にあるように、15年前にシェア8.0%で世界第三位の為替市場だった東京の地位は2019年時点で4.5%と5位まで落ち込んでいる。

文字通り、地盤沈下の様相を呈しており、シンガポールや香港の後塵を拝している。

もちろん、こうした傾向が次回(3年後)や次々回(6年後)の調査も続くどうかは定かではないが、2016年から2019年にかけて為替市場全体の取引が5.10兆ドルから6.59兆ドルへと約+30%も増えているにもかかわらず、円や東京市場の存在感は低下していることは相応の深刻さを孕んでいるように思える。よほど「面白くない通貨ペア」と思われているのだろうと想像される。