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安倍内閣、必死の景気底割れ阻止策も…そのお粗末すぎる「中身」

15ヵ月予算も目新しい部分はゼロ

3年ぶりの経済対策

消費増税による景気底割れを食い止めようと政府が必死だ。安倍晋三首相は11月8日の閣議で「経済対策」の策定を指示し、2019年度補正予算と2020年度予算を一体の「15ヵ月予算」とする方針を示した。「機動的かつ万全の対策をとる」としている。

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政府がこうした「経済対策」に踏み切るのは2016年8月以来、3年ぶりという。それだけ、足下の景気の先行きに不安を感じているということにほかならない。

もちろん、台風19号などによる風水害など、相次いで日本列島を襲った災害対策は緊急に必要だ。こうした対策費の確保に補正予算を組むことは不可欠である。

だが、景気の底割れを防ぐために政府支出を大幅に増やす「経済対策」として、いったい何をやろうというのだろうか。財政赤字の中で政府がさらに財政支出を拡大するということは、それ相応の効果が見込める必要がある。

 

災害対応もあって公共事業は増やさざるを得ない。だが、こうした公共事業による経済波及効果はかつてほど大きくない。大型の土木工事によって雇用を生み、家計を潤わせて消費増につなげ、再び企業の収益を押し上げるという「旧来型」の「経済好循環」はその効き目が限定的になっている。

ここ20年来の公共事業の削減で、地方の土木会社などが減少し、そこで雇用される人の数も大きく減った。むしろそうした工事の現場は人手不足が深刻化し、財政出動で仕事が増えても、それを消化することが難しい。財政出動しても、それが経済好循環につながっていかないのである。