BABYMETALはサポメン“鞘師里保”の加入でどこへ向かうのか

新たな伝説が始まる
杉山 仁 プロフィール

“アヴェンジャーズ”召喚

そして2019年6月に横浜アリーナで行われた2019年最初のライブ『BABYMETAL AWAKENS - THE SUN ALSO RISES -』にて、今後は“アヴェンジャーズ”と呼ばれる3人のサポートダンサーから公演ごとに1名が召喚され、メンバーとステージを共にすることが発表された。アヴェンジャーズのメンバーは、さくら学院の2019年度の生徒会長を務める藤平華乃、さくら学院OBの岡崎百々子、そして元モーニング娘。の鞘師里保。新体制での初のライブとなる当日に登場したのは、鞘師里保だった。

 「Glastonbury Festival 2019」左から鞘師里保、SU-METAL、MOAMETAL photo by gettyimages
 

鞘師里保といえば、高いダンス力によって、モーニング娘。がフォーメーションダンスを生かした路線に舵を切るきっかけをつくったエースのひとり。日本の別事務所出身のメンバーがサポートに加わるというなかなか前例のない出来事は大きな話題となった。もちろん、SU-METAL、MOAMETALとともに鉄壁のトライアングルを形成してきたYUIMETALの代役は誰にとっても高いハードルとなる。そのため、当初は歓喜の声と同時に、戸惑いの声も上がっていた。

とはいえ、鞘師はSU-METALの広島アクターズスクール時代のスクールメイトでもあるメンバー所縁の人物であり、BABYMETALが2019年に出演したイギリス最大のロックフェスティバル『Glastonbury Festival』などでもエネルギッシュなダンスで大舞台を乗り切っている。「彼女が2人と並ぶと違和感がある」との声もないわけではない。だが、鞘師らアヴェンジャーズの存在は、神バンドとともにBABYMETALのライブを支える存在になっていくことが期待される。

また、さくら学院の在校生/卒業生ではない鞘師の起用によって、BABYMETALのファン層がまた新たな広がりを見せているのも印象的だ。もともと「BABY」と「METAL」という一見相反する要素をひとつにして人気を集めてきたBABYMETALは、メンバー自身のインタビューでも語られている通り、本来価値観が異なる様々な人々を繋ぐ力を持っている。鞘師里保の起用は、グループのそうした魅力を改めて感じる機会でもあるように思う。