BABYMETALはサポメン“鞘師里保”の加入でどこへ向かうのか

新たな伝説が始まる
杉山 仁 プロフィール

「ソニスフィアの奇跡」

その最大の特徴は、もともと熱心なメタル・リスナーだったプロデューサーのKOBA-METAL氏の影響による本格的なメタルサウンドと、本物のアイドルならではの華のあるパフォーマンスのハイブリッドであること。誰も体験したことのない斬新な音楽性/パフォーマンスによってメタリカのラーズ・ウルリッヒやジューダス・プリーストのロブ・ハルフォードを筆頭にメタルの重鎮からの支持も厚く、BABYMETALの人気を世界に伝えることとなった。

2014年7月5日「Sonisphere Festival」photo by gettyimages
 

中でも大きな転機になったのは、『Summer Sonic 2013』に出演したメタリカのラーズ・ウルリッヒが彼女たちのライブを観たことなどが経緯のひとつとなり実現した、「ソニスフィアの奇跡」と呼ばれる2014年のイギリスの音楽フェスティバル『Sonisphere Festival UK』での出来事だ。

この年のヘッドライナーはメタリカ、アイアン・メイデン、ザ・プロディジーの3組。シーンのレジェンドや本格派が多数出演するゴリゴリのメタルフェスに、1stアルバム『BABYMETAL』リリース後、まだ高校生と中学生だったBABYMETALが出演した。

硬派なメタル・リスナーが集まるフェスとあって、ラインナップ発表当初は現地のファンの間で賛否両論が巻き起こった。さらに、注目度の高さを受けて主催者側が当初予定していた3000~5000人規模のステージから、急遽6万人規模のメインステージに出演を変更。アイドルが本場のメタルフェスに出演するという経験は、さながら「敵地」に乗り込むようなものだったかもしれない。

途方もないプレッシャーだったと予想される。だが、パフォーマンス中にモッシュピットが生まれたり、終演後にアンコールを求める声が上がったりするなど、本場の観客を圧倒して大成功を収める。こうした出来事をきっかけに、イギリスはメンバーの「第二の故郷」と呼べる場所になった。

2014年7月5日「Sonisphere Festival」photo by gettyimages