「インスタ映え」が食品ロスを増やす…残念すぎる事実が実証された

「食べ残し」という深刻な問題
藤倉 まなみ プロフィール

また、日本テレビのある番組では、女性モデルがインスタグラムに載せるために、1人で入店していながら(友達がいると見せたいために)2人分の料理を注文し、さらに自分が嫌いな食材が入っていても、色彩がより鮮やかな料理の注文を行う模様が放送された。なお、その後彼女がすべてを食べきったかどうかまでは明らかではない。

このような例から、SNSに写真を掲載することを目的に料理を注文し、食べ残すことによって、食品ロスが増えているのではないかと考えられた。

そこで、私たちの研究チームはWebアンケート調査を行い、普段の食べ残しと、SNS上に掲載する際の食べ残しの頻度の違いを調べた。調査は、47都道府県の15歳から49歳の男女、計400人を対象に行った。対象者には、SNSユーザーでない人も含まれる。

 

「インスタ映え」注文という文化

まず全員に、外食時に、注文した料理の写真撮影経験があるかについて尋ねたところ、「よく撮る」が16%、「ときどき撮る」が43%で計59%であった。これらの料理写真撮影経験者に、撮影した料理写真のSNS掲載経験について尋ねたところ、「よく載せる」が20%、「ときどき載せる」が44%で計64%であった。つまり、外食時に料理を撮影し、かつSNSに掲載した経験があるのは、全体の38%であった。

総務省によれば、2016年の代表的なSNS(ライン、フェイスブック、ツイッター等の6つ)の利用割合は71%であるので、SNS利用者の半数以上が外食時の料理写真をSNSに掲載していると考えられる。

また、SNS掲載経験者は、図1に示すように、「嫌いな食材が入っているが、写真映えしそうな料理だから注文したこと」「メガ盛りなど、量にインパクトがあり、写真映えしそうな料理だから注文したこと」などが「よくある」「たまにある」人の割合が20~45%あり、この割合はSNSに掲載したことが無い人(2~12%)に比べていずれも多く、SNSユーザーは「食べる」ことよりも「映え」を意識した注文を行う傾向があることが確認できた。

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