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学生憤死、実弾発砲…香港の「一国二制度」はもはや修復不能なのか

林鄭長官は取り締まりの強化を表明

血の月曜日

「今年の『双十一』は、前代未聞の勢いです。11日午前10時4分49秒、ついに2017年の24時間の総額、1682億元を突破しました!」

11月11日、14億人の中国人が「爆買い」に走る日、「双十一」(二つの11)のイベントが、アリババが主催して行われた(日本では「お一人様の日」と訳されているが、これは誤訳)。

ところが中国南部、広東省と接する香港特別行政区は、「血の月曜日」となった。

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同日午前8時半頃、香港島東部の西湾河道と太安街の交差点で、10人ほどの黒い服を身にまとったデモ隊が道路を塞いでいて、二人の警察官が蹴散らそうとした。そのうちの一人が突然、約1mの近距離で黒衣の若者に発砲したのだ。

若者は路上に倒れ、救急車で病院に緊急搬送されたが、同日夜の時点で重体である。周囲には悲鳴と、警察に対する罵声が上がった――。

この日は、3日前の「憤死」に抗議するため、全大学と高校をボイコットし、香港中の公共交通機関を封鎖しようという呼びかけが、SNS上で呼びかけられていた。それがとんだ惨事に発展してしまった。他にも、沙田と東涌でも、警察官が若者に向けて、実弾を発砲した。

「憤死」とは、先週11月8日午前8時9分、香港のクイーン・エリザベス病院で緊急処置を受けていた周梓楽(アレックス・チョウ)君が死去した一件だ。享年22。

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周君は、今年のアジア大学ランキング(英THE発表)で、清華大学(北京)、シンガポール国立大学に次いで3位につけている香港ナンバー1の名門校、香港科技大学のエリート学生だった(日本最高位は8位の東京大学)。

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