11月16日 フレミングが、2極真空管の特許を取得(1904年)

科学 今日はこんな日

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"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

「フレミングの左手の法則」「フレミングの右手の法則」で有名な、イギリスの電気技術者、物理学者のジョン・A・フレミング(Sir John Ambrose Fleming、1849-1945)が2極真空管を発明、特許を出願しました。

【写真】J・A・フレミング
  ジョン・A・フレミング photo by gettyimages

真空管は電子管の1つで、内部を高度の真空にして電極を封入、電子の働きを利用して検波・発振などを行わせる電子デバイスです。

 

トーマス・エジソン( Thomas Alva Edison、1847-1931)が電球のフィラメントの劣化を調べるために、フィラメント上を金属箔で覆ったところ、フィラメントと金属箔の間で電流が生じること(エジソン効果、または証明したオーエン・リチャードソンの名からオーエン効果という)が端緒となり、発明されました。

このもっとも初期に発明されたのが、2極管(ダイオード)で、陰極(カソード)と陽極(プレート)からなります。ダイオードの名の通り、半導体のダイオードと同じように検波や整流に使われます。

【写真】フレミングの2極管と図
  フレミングの発明した2極管(左)と、1904. Nov. 16の日付の入った特許請願書に添えられた図。日本では真空管を"球"と呼んだのは、このように初期の形状が電球型だったことから来ている photos by gettyimages

その原理上、カソードはフィラメントとして熱を必要としましたが、やがてカソードとフィラメントとをそれぞれ独立させた傍熱管も登場します(この場合のフィラメントをヒーターという)。

構造的には、高度の真空状態に保たれたガラス管、金属管、セラミック管などの管内に電極を配置して、外部に端子を引き出しています。内部はガスを注入し、管内の不純物を吸着させるためにバリウムやマグネシウム(ゲッタ)を塗布してあります。

【写真】某熱2極管の例
  傍熱2極管の例。右は稼働中の様子。カソードから独立させたヒータが点灯していることがわかる。管頂部の銀色のところがゲッタ。写真は戦後の代表的な整流用の2極管6X4型で、2つのユニットが管内に封入されている

また、カソードとプレートの間に網状の電極(コントロール・グリッド、または単にグリッド)を設けて、放出される電子をコントロールできるようにしたのが3極管で、検波や整流のほか、信号の増幅なども可能になりました。後にはグリッドの数を増やした4極以上の多極管も登場しています。

なお、この最初の電子管である2極管の発明をもって、電子工学のはじまりとする意見もあります。