2019.11.14
# ANA

ハワイ線絶好調のANAが業績予想を下方修正した「想定外の理由」

A380導入は大成功だったのに
鳥海 高太朗 プロフィール

新型個室ビジネスクラスで高単価を目指す

そんな中で、欧米路線の高単価を維持するのにあたり、追い風になりそうなのが8月より羽田~ロンドン線でデビューした新しいビジネスクラス「THE Room」だ。

Photo by gettyimages

ANAにとっては初めてとなる全室ドア付き個室シートを採用し、4K・フルHDに対応した24インチのシートモニターを搭載し、ベッドスペースを従来の1.3倍確保するなど、一昔前のファーストクラス以上の快適なシートになっており、競合他社を利用しているビジネスクラス利用者が他社から乗り換える可能性も期待できる。

8月から羽田~ロンドン線に就航したのち、11月8日からは羽田・成田~ニューヨーク線の一部便での投入も開始し、来年春までに羽田~フランクフルト線へも導入される予定となっている。当面は、新シートと従来シートが混在することになるが、新シートの導入便が増えることで航空券単価の下落に歯止めがかかることに期待したいだろう。

 

どうしても航空会社の決算は、世界経済の影響、政治リスクなど社会状況によって大きく左右され、自社努力だけでは改善できない業種でもある。2020年春には羽田空港の発着枠拡大で、ANAやJALの国際線も拡充されるが、ライバルとなる海外の航空会社の新規乗り入れも控えており、業務渡航の回復はもちろんであるが、訪日旅行客の増加、日本人の海外旅行の増加も含めた取り組みがこれまで以上に求められることだろう。

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