2019.11.14
# ANA

ハワイ線絶好調のANAが業績予想を下方修正した「想定外の理由」

A380導入は大成功だったのに
鳥海 高太朗 プロフィール

ANAとJALとの明白な「差」

ANAだけでなくJALも同様の影響を受けており、10月31日の決算会見でもJALの発表では「第2四半期以降、ハイイールド(高い収益性のある)の業務渡航のお客様が供給増ほど伸びていない。

 

ヨーロッパ線ではヨーロッパの航空会社の供給拡大、9月から中国からのインバウンドの伸びが鈍化している状況にある。特に第2四半期の7月以降、日本発のハイイールドのお客様が伸びていないことで下がった」と話しており、通期の連結業績予想については、売上高を当初発表の通期で1兆5630億円を1兆5160億円に修正した。

企業業績による影響が7月以降から出始めたことはANA・JALと共通見解のようだ。ANAの決算会見の中でも「7月から変調が見られ、企業業績が反映されており、製造業の減益の話がでるなど、10月に発表された日銀短観、製造業の景況感においては3四半期連続の悪化、GDPの伸びにも影響が出ているなど、じわじわ全体の景況感の影響が出ており、しばらくは続くだろうと考えている」と話すなど、先行きは明るくないのが実情だ。

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ただ、JALにおいては営業利益の見通しなどは据え置いた。ANAとJALの違いにおいては、貨物事業の影響も大きい。

ANAは貨物専用機(フレーター)を所有しているのに対し、JALでは旅客便に貨物を搭載するのみになっており、現在の米中の貿易問題の影響の差も業績見通しに影響を及ぼしている。既に上半期において、ANAの国際線貨物収入は前年同期比20.4%減の511億円(130億円の減収)となっており、今期はこの流れが継続する可能性が高く、通期の見通しの見直しは避けられないだろう。

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