菊池桃子と滝川クリステルに見る「人生100年時代のキャリア戦略」

話題の「51歳再婚」が意味するもの
井戸 まさえ プロフィール

一方で、「この結婚はどちらからアプローチしたのか」を問われ「お互い気が合って、ということだと思います」としながらも「もしかしたら妻は『自分からだ』と言うかもしれません」「妻は結構私と一緒に生活したいってことを言ってくれてましたので、そういう意味では私としてもハッピーです」とそれとなく終始、桃子氏が自分に熱をあげ、リードしていたことを匂わす。

大枠では菊池氏が描いた物語をなぞりつつも、男としてのプライドも自己主張してみせる、という「官僚答弁」の片鱗を示すのである。それは今後の家庭内の主導権にも関わってくる部分は押さえるのである。しかし、夫にそう思い込ませるのも、実は桃子氏のキャリア形成にとっては大事な戦略であったかもしれない。

 

「学ぶ」という結論

さて、前述通り桃子氏はこの結婚に「臆病」だったとは思えない。

むしろ、離婚前後、キャリア転換を目指して大学院に入学した頃から約10年間描いてきたキャリア戦略を積極的に実行に移していくために懸命な努力をした先にいたのが新原氏で、どうしてもゲットしたい再婚相手だった、という解釈の方が正しいであろう。

「今の時代、安定だけの世の中ではないことはもう皆さんも分かってきていて、そうなったときには一人ひとりが、『自分自身のキャリアってなんだろう』と振り返り、同時にちょっと先のことまでの未来図を描いて、残しておくことも大事だなと思うんです。実際は、大きな岐路に立たされた時ぐらいにしか自分自身のキャリアを見つめないようですが、それではちょっともったいないですよね」(公式ブログより)

桃子氏はどんな未来図を描いていたのだろうか。

そもそも、桃子氏がタレント以外のキャリア形成を行い始め、アカデミズムの領域に入ったのは、前夫である元プロゴルファーの西川哲氏と離婚するより3年前の話だ。まさに二人の結婚が「失敗だらけで、後悔ばかりのキャリア」になる前に、その「失敗の本質」を見つめながら考え出した結論が「学ぶ」ということだったのだろう。

短大卒の桃子氏は通常であれば大卒資格を取らなければならないが、法政大学大学院政策創造研究科の試験要領を見れば、入学資格審査(課題審査と面接審査を超えたのちに研究テーマに関する8000字程度のレポートを提出)を経て受験することは可能で、その手続きに則り出願、本試験も合格したと思われる。

ここで、桃子氏はキャリア形成や雇用政策を学び、修了後の2012年に修士号を取得しているが、この新しいチャレンジについては離婚の発表と同時に明かされているというのも興味深い。

そして、同年から母校の戸板女子短大の客員教授に就任、現在も労働分野の講義を担当しているが、社会での特殊な経験があったとしても修士号を取得後すぐさま教授として授業を持つというのはそう多いパターンではない。

だからこそ戸板女子短大は「今回、厚生労働省労働政策審議会会長の法政大学大学院政策創造研究科教授諏訪康雄先生のご推薦をいただき客員教授就任のはこびとなりました」と推薦者を記し、「製造物責任」を明記した上でHPに特記、掲載しているのだろう。

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