公式ブログ内でこう語りかけるのは女優で、キャリア教育を専門とする戸板女子短大客員教授の菊池桃子氏だ。先日、新原浩朗経済産業省・経済産業政策局長と再婚し話題になっている。
東大→通産省というエリート、60歳で初婚という新郎・新原氏は、記者から二人の結婚に驚きが広がっているが、と問われ「特段私はルックスがいいわけでもないので、そういうことで驚きということかもしれません」と自己分析した。
再婚相手は「ルックスではなく中身で選んだ」と思わせる桃子氏の選択に、加齢で腹の出た還暦男子にも「タイミング次第で自分にもこんなことが訪れるのではないか」との幾ばくかの夢と希望を与えたのか、この結婚は概ね世間からは好感を持って捉えられているようだ。
高揚感を抱いてみえるのは還暦男子だけではない。前夫に恵まれず、シングルマザーとして頑張ってきた50代女性にも、少なからずの気づきと新たな戦略を示したのかもしれない。
余剰している愛と金をふんだんに持ち、親の介護等の問題もほぼ終わっているだろう独身還暦男子との子連れ再婚は、まさに「その手があったのか」だ。再婚相手に求めるものはこの先子どもを産むことはほぼないだろうから、若い頃に求めた結婚相手の選択基準とは違って当然とも言える。
もちろんことはそううまくはいくまい。
しかし、人生後半戦に入ってからの元アイドルと官僚の結婚に対する反響の大きさを見ると、菊池桃子氏の結婚は人生100年時代の超高齢化時代に生きる男女に、小泉進次郎衆議院議員との結婚で話題となった滝川クリステル氏以上の強烈なインパクトを与えたことは間違いないだろう。
そう、今回の結婚は桃子氏の専門でもあるキャリア形成戦略の実践とその成果の研究発表でもあるのだ。クリステル氏との対比も交えながら見ていこう。