「離婚後モテ期」が到来する人としない人の違い

「甲斐性なし」で終わらないためには
稲田 豊史 プロフィール

一方、なかなか再婚しない男性もいる。これには2つのパターンがあって、ひとつは「離婚モテ期」をできるだけ長く楽しみたいから。もうひとつは、まさにすぐ再婚する男性の逆で、離婚の原因を「自分が結婚に不向きだった」「現代社会において結婚というシステムに不備がある」と感じているから。

〔PHOTO〕iStock

ここで言う「結婚というシステム」とは何か。大人ふたりがひとつ屋根の下で共同生活を送ることだ。家計の一部または全部を共同運営することだ。そして(夫婦によっては)子づくり・出産・育児を行うことである。

結婚すれば、どうしたって独身時代のように好き勝手には暮らせない。時に不本意でも相手の意見を受け入れ、我慢し、妥協点を見つける必要がある。金銭的にも、精神的にも、時間的にもだ。子供をつくる・つくらないで意見が割れて離婚するケースも、ここに含まれる。そういう「調整」が窮屈・苦痛だと感じた男性は、2度と結婚しない

 

彼らは先述のモラハラ妻の夫のように、妻の人間性に嫌気が差したり、妻に失望して離婚したわけではない。それゆえ、相手に対する申し訳なさと、共同生活するにあたっての「調整」ができなかった自分の狭量さにも自己嫌悪を抱いている。そのマイナス感情がいつまでたっても晴れない。

結果、「自分は結婚という現代社会のシステムに乗れないのだ」と悟る。こういう人は再婚しない。再婚による「うまく行く未来」が想像できないからだ。

なお、拙著『ぼくたちの離婚』には、書籍への掲載が許された離婚男性13人が登場するが、うち取材時点で再婚していたのは8人だった。これを多いと見るか、少ないと見るか――。

稲田豊史×宮崎智之 『ぼくたちの離婚』刊行記念トークイベント
「ぼくたちは『いい夫婦の日』をどんなメンタルで迎えればよいのか」
日時:11月21日(木) 20時~(19時開場)
場所:本屋B&B
http://bookandbeer.com/event/20191121/