日本株の爆上がりもある…米中貿易交渉でトランプが目論む「新展開」

「一時休戦」は本格化
歳川 隆雄 プロフィール

土壇場の決断

中国はいま深刻な景気後退、進行中の香港の社会不安、20年1月の台湾総統選などに直面、習近平氏は米中関係を安定させる必要性に迫られている。ではあるが、共産党執行部内から過剰な対米譲歩との批判が噴出することを恐れて土壇場で米国内での首脳会談に応じなかったのだ。開催時期と場所は、米ブルームバーグやロイター通信によると、12月初旬・ロンドン説が有力視されている。

それはともかく、習国家指導部の本音は6月下旬に大阪で開催された20カ国・地域(G20)首脳会議以前の米中関係に回帰したいということである。米国がG20首脳会議後に発動した関税引き上げすべてを取り下げ、中国はそれ以降に進んだ元安を巻き戻すということだ。

 

現時点で、「第1段階合意」の一部は市場予想を上回るものとなる可能性が高く、単なる米中首脳調印セレモニーではなく、トランプ氏が望む大きな「見せ場」を演出できれば、ニューヨーク株式市場のダウ平均株価は引き続き最高値を更新することになるだろう。

さらにNYダウ株価に連動する東京株式市場の日経平均株価はここ暫く2万3000円台を維持できる気配が濃厚だ(8日の株価終値は2万3391円)。トランプ氏次第という不確実性はあるものの、米中貿易戦争の「一時休戦」本格化を受けて、市場関係者の一部で年末の株価2万4000円突破説が取り沙汰されている。来年1月中旬衆院解散のタイミングを探る安倍晋三首相にとってフォローの風となることだけは間違いない。