年末の大本命「新型ハスラー」はホンダN-BOXの牙城を崩せるか

ついにスズキの猛追撃が始まる…
高山 正寛 プロフィール

基本的な考えは前述したステレオカメラを活用するが、制御自体を根本的に見直すことで「夜間時における歩行者検知機能」またターボ車限定のようだが、前々から要望の高かったACC(アダプティブクルーズコントロール)もスズキの軽自動車として初採用する。さらにこのACC、車速ゼロまでの制御を可能とする「全車速対応」型である点も登録車であるスイフトより性能が上、但しパーキングブレーキはEPB(電動パーキングブレーキ)ではなく、従来と同じフット式を採用するので、停止後の車両保持は数秒で解除されるタイプになるだろう。

(C)スズキメディアサイト

またシステムの進化により、ACC作動時には車線を逸脱した際の抑制機能(車線内に車両を戻す支援を行う)も搭載する。

この他にもスペーシアなどには搭載済みの「後退時ブレーキサポート」などの実用性の高い機能も搭載されてくるはずだ。

ヒットは間違いなし、しかし…

この他にも同社が得意とする環境性能(燃費向上)技術である「Sエネチャージ」をブラッシュアップしたマイルドハイブリッドは全グレードに適応されるはずだ。

価格に関しても軽自動車という特性上、早々大幅な値上げは考えにくい。特にスズキのユーザーは価格にかなり敏感、性能等を大幅に向上させつつ車両本体価格は5万円強で抑えてくるはず。その点でも現行モデル以上にコストパフォーマンスに優れ、ヒットは間違いないだろう。

 

クルマ自体としての完成度の高さなど期待が持てるハスラーコンセプトだが、他社も手をこまねいているわけではない。ジャンルこそ異なれど、日本の軽自動車市場には「ホンダ N-BOX」という登録車も含め一番売れているオバケ商品がある。

もちろんスズキにもスペーシアがあり、販売も2019年の上半期で4位に位置するなど好調を維持しているが、なかなかこの牙城を崩すのは容易ではない。それでもモデル末期でも軽自動車の販売ベスト10をキープしたハスラーは紛れもないヒット商品だ。2020年は創立100周年を迎えるスズキだが、“コンセプト”の名前が取れた時、ハスラーの猛追随が始まると期待しているのである。