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自民党・菅原一秀事務所に学ぶ「政治資金パーティ」のカラクリ

「ご招待」とは何か?

報道によると、経済産業相を辞任した自民党の菅原一秀衆院議員(東京9区=練馬区西部)が主催した政治資金パーティーで、同氏の秘書が選挙区内の町会長や自治会長に「御招待」と記したパーティー券を無料で配布していたという。

辞任の理由ともなったメロンやカニの贈答、香典を秘書が持って行く行為などと同様、選挙区内の有権者への寄付にあたり公職選挙法に違反する疑いがある。

ちなみに報道された2015年11月25日に新宿区内のホテルで開かれた「すがわら一秀君と明日の日本を語る会」のパーティーに関し、菅原氏本人が「2000人を超える皆様におはこびいただき、心から感謝御礼申し上げます!」とフェイスブックで記載している。

いずれにせよ、選挙区内の特定多数に「ご招待」印の押されたパーティ券を配布することなどは明らかな公職選挙法違反を自ら申告しているようなものである。通常では考えられない。

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「ご招待」の意味

さて、そもそも、なぜ有料の政治資金パーティに「ご招待」が存在するのであろうか?

実はこれは内輪の政治家同士が「賑やかし」で来てもらいたいとき等に多用されるものである。ただ、これにも別の意味があり、「ご招待」と言いつつもそれ自体が方便で、政治業界では、「礼儀」としてパーティ券代もしくはそれ以上の金額を包んで持ってくるというのが一部では暗黙のルールになっているのだ。

つまり「ご招待」と言っておきながら、本音では招待していない。包んで来たのと同額のお祝い金を、当該政治家がパーティをするときは持っていく。ぶっちゃけ言えば「無尽」のようなものだ。こうして年中、政治家の間をお金がぐるぐる回っているとも言える。

派閥の領袖や大臣クラスが来る場合は基本、桁が違う。となると、特に資金不足になりがちな若手の政治家にはありがたい。だからこそ、会費の値段の上に二重線を引き、祝い金の「基準」をチラ見せさせつつ、せっせと「ご招待」印を押すのである。ある意味不思議な集金制度とも言える。