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次世代新幹線「N700S」はここまで変わる!気になる中身を大解剖

車内設備は?乗り心地は?
梅原 淳 プロフィール

もう一つは背もたれのリクライニングの仕方である。N700Aタイプのグリーン車と同じ仕組みのリクライニング機構が採用され、大腿部脇を回転中心として背もたれととともに座面も傾くようになったのだ。普通車の腰掛の背もたれは垂直線から6度の位置にセットされており、ここから25度傾き、最終的には31度の位置までリクライニングしていく。

N700Aタイプの普通車の腰掛では、疲れたときなど背もたれを一番傾けた状態でもまだ不満が残っていたのが率直なところだったが、N700Sでは不満どころか、リクライニングしすぎではないかと喜ばしい反面、不安になるほどであった。これも大腿部、つまりは腰を中心にリクライニングしてくれる機構のお陰であろう。

 

随所に見られた細やかな工夫

グリーン車、普通車ともN700Sではデッキとの仕切壁上部に設置された車内案内表示器がN700AタイプのフルカラーLEDでから液晶ディスプレイに変更となり、表示スペースもN700Aタイプと比べて1.5倍ほど大きくなっている。

液晶ディスプレイとなった車内案内表示器

大型の画面の採用によって案内される情報量が増え、列車の愛称や号数、行き先が一度に表示されるほか、いまどの駅とどの駅との間を走行中かもわかるようになった。クリアで大きな文字は、筆者のように乱視のうえに老眼が急激に進行している身には大変ありがたい。

試乗した列車が浜松駅を通過し、いよいよ目的地の豊橋駅に近づくと、荷物棚に設置された照明装置の照度が上がる。グリーン車、普通車ともに採用されており、荷物棚に注目させることで荷物を置き忘れないようにするための工夫だという。

荷物棚の照明は駅に近づくと照度が増す(写真はグリーン車)

今回試乗したN700Sは、確認試験車のため今後もまだテストが続けられるが、その完成度の高さは十分に感じ取ることができた。2020年7月の営業開始の日がいまから待ち遠しい限りだ。