高校生が「大学入試改革」に抱く不安、これが悲痛な「生の声」だ

「私の人生を実験台にしないで」
田中 健一 プロフィール

「家庭の経済状況によって大学の合否が左右されかねないという不平等性が生まれてしまうのでは、という点を私は不安に感じています。正直な所、裕福な家庭の子は塾に行けたり、中高一貫の私立校に入学できたりと、現時点でも家庭の経済状況による入試関連や学びの機会に不平等な点は沢山あります。」(大阪府/高3)

「英語民間試験」は47都道府県すべてに試験会場が用意されていたわけではありませんでした。上記の高校生の声のように、地域によって検定の受けやすさに格差が生じてしまいます。

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また、検定料は1回6000円くらいから2万数千円と高額なものでした。検定は高校3年生の4月から12月の間に2回まで受けられるルールでしたが、受験学年の前から「予行演習」として何度も受けることもできることになっていました。経済的に余裕のある家庭のほうが圧倒的に有利なのは間違いありません。

筆者は予備校で指導をしていますが、数百円の問題集も買うのも難しい生徒もいれば、1講座約2万円の季節講習(夏期講習、冬期講習など)をいくつも受講できる生徒もいて、恵まれた環境である予備校の中でも「経済格差」があることを痛感しています。塾や予備校に通うことができない生徒も合わせて考えたら、どれほど大きな格差があるのだろうかと胸が痛みます。

「私は比較的都市圏に住んでおり、比較的裕福な家庭であるので英語4技能試験は容易く受けられるのですが、他の地方の高校生の方々はそうでは無いと思います。私としてはそのように不平等な有利さを持っての受験で他の方々に勝ってしまっても心から喜べません。」(埼玉県/高2)