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高校生が「大学入試改革」に抱く不安、これが悲痛な「生の声」だ

「私の人生を実験台にしないで」

「我々の一生に関わる大事な試験を実験台にしないで欲しい。」(愛知県/高2)

これは、私に届いた現役の高校生からのメールです。そこには、2020年度からセンター試験に変わって始まる予定の「大学入学共通テスト」(以下、共通テスト)についての切実な不安がつづられていました。

萩生田光一文科大臣の「身の丈」発言を一つの契機として、英語の民間試験活用は延期となったものの、私の元には今、このメールと同じような、共通テストへの不安を訴える高校生からのメッセージが多数届いています。

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高校生から届いた膨大な量のメッセージ

2019年8月末のことです。2020年4月から始まる英語民間試験の詳細がこの時期になっても不明であることに不安と怒りを感じた私は、与野党各党、そして議員に宛ててメールやFAXを送りました。しかし当時はこの問題に世間の関心も低く、反応はほとんどいただけませんでした(ちなみに萩生田光一文部科学大臣の事務所からはていねいな返信をいただきました)。

この頃、ネット上では高校・大学の教員や私のような塾・予備校講師から新制度に対する疑問・批判が噴出していました。また、少数ではありますが、当事者である高校生からも不安の声が上がっていました。そんな矢先に柴山昌彦文科相(当時)が以下のツイートを投稿しました。

詳細はこちらの記事に詳しいですが、注目すべきは、高校生が政治的意見を表明することについて現役の文部科学大臣が「適切でしょうか?」と恫喝とも取れるような投稿をした点です。それも高校生に向けて「直接」です。

効果は抜群でした。

高校生と思われるアカウントが「入試改革に物申したいけれど特定されるのが怖い」という主旨のことをツイートしているのを目にしました。このまま高校生が萎縮することは望ましいことではない。私はそう感じました。

加えて、直接会って話を聞いていただいた野党議員から「当事者である高校生が実際どう考えているのか、生の声を知りたい」との要望をいただきました。また、マスコミの方からも「高校生の声があると記事にしやすくてありがたい」という話がありました。

そこで私はツイッターで呼びかけ、メッセージを募集しました(本当はマスコミの皆さんに動いていただきたかったのですが…)。そうしたところ、高校生からの膨大な量のメッセージが、私の元に届いたというわけです。

「英語民間試験」が延期された今、その何が問題だったのか、そして「共通テスト」に今も残る問題点とは何なのかを、高校生の声を紹介することで整理したいと思います。いただいたメッセージは改行や句読点のみ修正している場合があります)。