教育ジャーナリストのおおたとしまささんは、長く中学受験の現場を取材し続けてきた。自身も麻布中高の出身で、「中高一貫教育」「男子校」「女子校」の利点と欠点を知り尽くしている。その上で現状を取材してまとめたのが『新・男子校という選択』と『新・女子校という選択』(ともに日本経済新聞出版社)だ。

学習院女子中高に通った元TBSアナウンサーで、現在はタレント・エッセイストとして活躍する小島慶子さん。えっ、小島さん女子校出身、しかも学習院女子なの? と思う方もいるかもしれない。学習院と言えば皇室であり、お嬢様学校だという印象だが、小島さん自身が発達障害であることを公表し、子どもの教育のためにオーストラリアへの移住を決断、ジェンダー差別に対する発言も活発に行っており、かなり骨太だ。

では小島さんとおおたさんが語る「女子校の意味」とは何だろうか。発言は「男子校の存在意義」にまで及ぶ率直で刺激的な対談を『新・女子校という選択』から抜粋掲載してお届けする。

「宮台真司激白!『劣化した親』が麻布的な男子校の良さを奪っていく」こちら

女子校だからこそジェンダー意識がなかった

―学習院女子といって、連想されるものはありますか?

小島 "ロイヤル"のイメージが強いと思いますが、いわゆる良妻賢母教育ではないんです。オノ・ヨーコさんが通っていた学校なんですよ。世間のイメージとは裏腹に、自由闊達で、自分の頭で考える女性であれという教育をするところでした。だから私は中学校・高校時代に、男のひとを立てなさいとか、良き妻でありなさいとかっていう教育は受けませんでした。

愛子さま学習院女子中学校の卒業式 写真:JMPA/小学館

―女子校での経験がいま生きてるなって思うことって何ですか?

小島 やっぱり私、女子校だったから、ジェンダーってものを意識しないですんだんです。

―そこですね。

小島 私はたまたま生まれて育ってきた環境のなかで、「女なんだから」とか、「ここは男に譲るべき」という習慣も発想もなかった。学習院に入っても、一回もそんなことを言われなかったし。頭のいいひとは勉学でみんなをリードして、リーダーシップのあるひとはクラスを引っ張っていく。力持ちは重い物を持つし、足の速い子はリレーで活躍する。それはそのひとがそういう長所をもってるからっていうことでしかなかったんです。

私はおしゃべりで、ひとをなんとなくまとめる力があったので学級長をやったり、何かと盛り上げ役をやったりしてたんですけど。でも、それを誰も「女らしくない」とか言わなかったです。「私たち女子だからこうしなきゃね」とかいう意識もなかったです。大学に入ってからもサークルには入らず、部活もせず、学外の友達と遊び。3年生、4年生はゼミでディベートばっかりやってたんです。私はディベートがわりと強かったんですよね。

―想像できます。