内閣府の調査によると、8割の子供がスマホデビューするのは中学生(2019年3月発表『平成30年度青少年のインターネット利用環境実態調査』:内閣府)。買い与えたものの、「息子はスマホ依存」「娘のLINEいじめが心配」「中学生男子がSNSで会った大人から性被害を受けたニュースを見た」などという不安に悩まされる親は多い。そこで今回は『親が知らない子どものスマホ』(日経BP)などの著書があるITジャーナリストの鈴木朋子さんに、中高生がどのようにスマホを使っているのか、その実態を伺った。

「画面」の中で生きる、イマドキの10代

「『Twitter』で出会い、『LINE』で友情と恋を育む。『Instagram』でお気に入りを探し、『TikTok』で遊び、『YouTube』で勉強するのが現代の子供たちです」と言うのは、ITジャーナリストの鈴木朋子さんだ。

現在の10代は、生まれた時から端末に囲まれて育っているデジタルネイティブ。コミュニケーションの多くをスマホで行い、その重要度は大人世代と大きく異なる。学校や塾でのリアルな友達はいるが、それと同時にネットで気軽に広く緩いつながりを作り上げていくのが彼らのスタイル。だから、我が子にスマホを「与えない」というのは、大げさに言えば「孤独にする」ことと同義なのかもしれない。

生まれたときからスマホが当たり前の世代。だからこそリスク教育は必須だ。photo/iStock

「ある小学生の女の子(高学年)は、通信教育用の学習用タブレットを使って、親に内緒でLINEのアカウントを取得していました。その手順は非常に難しい。まず、LINEのアプリをインストールするのに必要なパスワードを、親が保管しているメモを探し出して入手。その後、『Facebook』のアカウントを取得し、それと連携させてLINEのアカウントを作成。LINEでアカウントを作るには、電話番号が必要なのですが、Facebookのアカウントがあれば、電話番号がなくてもLINEアカウントが作れる。これを知り、実行したのです」(鈴木さん)

そのIT知識の高さにも驚くが、そこまでして“LINEアカウントが欲しい”という情熱の背景には、“LINEがないと友達とコミュニケーションが取れない”という現実的な問題がある。LINEは学校生活の必需品なのだ。

そして、多くの子供たちがLINEから、拡散力が低いInstagram、不特定多数とつながるTwitterとSNSの温度を感じつつその世界を体験しながら学び、使いこなしていく傾向がみられるという。