2011.06.09(Thu) 内藤 忍

「『ストレスの雨』をやりすごすには、他人の傘を借りる柔軟さが大切です」

河合薫さん(健康社会学者)に聞く「食とストレス」 Vol.3

筆者プロフィール&コラム概要

河合: ストレス対処力は人に備わっているんです。環境の中から育まれていくチカラなんですよ。それが人の強さなんです。第一回目の対談で話したように、ストレスの雨に濡れない「傘」を持つことが大事なんです。その傘で難題という雨に濡れないで、どんどん乗り越えていくと、ストレス対処能力は高められるんです。

内藤: 自分なりの傘を増やさないとダメですね。

河合: いいえ、傘は自分だけが用意するものではなく、傘を借りられる環境にあることも大事なんですよ。

内藤: 自分だけが用意周到でなくてもいいということですか?

河合: そうです。自分だけが強くなるのではなく、「自分はへなちょこ。だけど、まわりの人の傘を借りればどうにかなる!」っていう心構えがあれば、ストレスは溜まりません。

内藤: 僕の場合、人から太っていると言われたことでストレスを感じ、すぐに食をコントロールしました。

河合: 「自分がどんなときに不安になるか? ストレスを感じるか?」ということを知っていることは大事なことです。私の場合、どんなに勉強が辛くても、食生活が荒れることはなかった。それは、食生活が乱れると、肌が荒れる。体調も悪くなる。そのほうが、もっとストレスになると知っていたからなんです。

他人の「傘」も借りられる人になる

内藤: 「自分がどんなときに不安になるか?」を知っている人は、生まれつきの本能ですか?

河合: 生まれつきではないんです。育まれていく能力なんです。一番影響を与えるのが13歳までの親子関係、次に影響を与えるのが上司・部下の関係です。

内藤: 上司・部下の関係? 社会人になってからも変われるんですか?

河合: 変われます。上司は自分では決められませんが、ストレス対処力が高い人は、会社の上司は相談できないしダメと思ったら社外で相談できる人を、本能的に探す能力が高いんです。要するに、自分に合う上司的存在を見つけていく能力がある。

内藤: メンターみたいな存在ですね。

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(ないとう・しのぶ) 株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長。
1986年東京大学経済学部卒業。91年、MITスローン・スクール・オブ・マネジメント卒業(MBA)。住友信託銀行、シュローダー投信投資顧問株式会社、マネックス証券などを経て2005年11月より現職。「日経マネー」などの雑誌での連載コラムや、テレビ、ラジオのコメンテーターとしても活躍。また、早稲田大学オープンカレッジ、丸の内朝大学をはじめとするマネーセミナーや講演活動も行う。主な著書に10万部を超えるベストセラーとなった『内藤忍の資産設計塾』(自由国民社)シリーズのほか、『60歳までに1億円つくる術』(幻冬舎)『初心者は株を買うな!』(日本経済新聞社)、『内藤忍の「好き」を極める仕事術』(講談社)など多数。


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