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著名人が告白…伴侶を亡くし『ひとりで生きる』ことになった私の人生

悲しみと戸惑いの向こうに見えたもの

突然、ポツンとひとり残されてしまう、いまやそんなことは珍しくない。しかし、いざその時の準備ができている人は多くはないだろう。うろたえ、戸惑うその先で私たちは何を見るのか。「ひとりで生きる」をテーマに、本日発売の『週刊現代』が特集している。

俺の中で生きていたんだ

〈ひとりで生きることは、一見淋しいものに思えるが、実は美しい人間の姿であるのかもしれない〉

作家・伊集院静氏によるベストセラーシリーズ「大人の流儀」最新刊『ひとりで生きる』(講談社刊)の一節だ。

出会いがあれば、別れもある。

どんな夫婦でも、いつかは片方が残されることになる。不慮の事故や突然の病気で家族や友人を喪うこともあるだろう。

しかし、高齢化社会と言われる現在、大切な人を喪っても、その先にはまだ長い人生が残されている。

〈一人で生きざるを得ない状況、立場の人は、私たちが想像するより多勢いる。(中略)そういう人たちが、何かの折に、一人でいることに戸惑い、不安になり、どうしたらよいのか途方に暮れることがある〉(以下、〈 〉内は『ひとりで生きる 大人の流儀9』より抜粋)

こう綴る伊集院氏自身、20歳のときに実弟を海難事故で亡くし、30代では、前妻の女優・夏目雅子さん(享年27)を喪っている。

それでもなお、氏が〈ひとりで生きる姿は美しい〉と言うのはなぜなのか。「ひとりで生きる」人々の軌跡を追うことで、その意味について考えてみたい。

 

「僕は家のことは何もやらず、すべて妻に任せきりでした。妻を喪ってはじめてその存在の大きさに気づかされました」

こう語るのは、お笑いタレントで俳優のダンカンさん(60歳)だ。5年前に妻の初美さん(享年47)を乳がんで喪った。当初はうつ状態に陥り、仕事をするのもやっとの状態が続いたという。

「僕は仕事柄、いろんなところにロケに行きます。それが嫌で仕方なくなってしまった。料理を出されても、『妻に食べさせてあげたかったな』と思った瞬間に味がしなくなってしまう。

綺麗な景色を見ると、『妻に見せてあげたかったな』と思って、その瞬間に景色が白黒に見えてしまったんです」