11月 7日 米の火星探査機MGS打ち上げ

科学 今日はこんな日

地球のみなさん、こんにちは。毎度おなじみ、ブルーバックスのシンボルキャラクターです。今日も "サイエンス365days" のコーナーをお届けします。

"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

1996年の今日、アメリカの火星探査機「マーズ・グローバル・サーべイヤー(Mars Global Surveyor : MGS)」が、ケネディ宇宙センターからデルタIIロケットによって打ち上げられました。

直方体型の胴体から翼のような太陽電池板が2つのび、質量は1060キログラム(打ち上げ時の燃料を満載状態)です。主要部分である直方体のモジュールは、推進モジュール (propulsion module)と、観測装置、コンピュータが搭載された機器モジュール (equipment module) とから構成されていました。

【写真】MGS
  打ち上げ前のマーズ・グローバル・サーべイヤー(Mars Global Surveyor : MGS) photo by gettyimages

Surveyor:測量士という名前のとおり、その主な目的は火星の地形を詳しく調べること。観測装置には、1.4mのサイズまで見分けることが可能な高解像度のカメラやレーザー高度計が含まれていました。

17万枚にも達する画像を撮影し、地表の高低も測定。それらの情報をもとに火星の地形図が作成されました。

観測では、火星の中心部は地球など他の多くの太陽系惑星と違い、高温で溶解した状態にないことが、磁場の解析などからわかってきました。

また、撮影された火星表面の写真から、バイキング1号(Viking1)による撮影で発見された「火星の顔」"Face on Mars"などと呼ばれていた物体は、細かい起伏のある地形だったこともわかりました。

【写真】火星の顔
  1976年にバイキング1号が撮影した火星の顔(左、向きを右写真に合わせてある)と、MGSによって1998年に撮影した同地点の画像。丘陵状の起伏だったことがわかった photo by NASA

しかし、2006年11月に地上との交信ができなくなってしまいました。故障原因解明のために、当時観測を開始した「マーズ・リコネッサンス・オービター(Mars Reconnaissance Orbiter、略称: MRO)」でMGSの機体撮影を試みましたが、失敗に終わっています。残念ながら同年7月にNASAはミッションの終了を決めました。