“臭い人”はなぜ責められねばならないのか~体臭と病気の真実

キーワードは「大腸」
木原 洋美 プロフィール

体臭への恐怖心

ただし、世間一般ではこの30年、体臭の科学は、「周囲から嫌われないための手段」として、発展してきた。

「おじさん=臭い」というイメージを定着させた言葉「加齢臭」が注目されるようになったのは2000年代初頭。発端は、1999年に資生堂が、加齢臭の原因となる成分「ノネナール」を、世界で初めて発見したことだった。

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ノネナールは中高年男性特有の成分と誤解されているが、実は40歳を過ぎると、男女のべつなく発生する。ちなみにそのニオイは「ロウソク」「古本」などのニオイに似ているといわれる(そもそもたいした悪臭ではない?)。

「元々は臭いや体臭に敏感な女性向け商品開発の研究のために発見された物質のひとつ」(資生堂 ニュースリリース:2014年2月より)だったのだが、思惑を超えて言葉は広がり、日本人は老若男女問わず「体臭が気になって仕方ない」状況へと突入し、現在の「消臭・芳香ブーム」へとつながる。