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川田利明さん明かす「俺のラーメン店はなぜこんなにルールが多いのか」

すべてはお客さんのため
全日本プロレスの元トップレスラーで、現在はラーメン店を経営している川田利明さん。その奮闘ぶりを綴ったのが、著書『開業から3年以内に8割が潰れるラーメン屋を失敗を重ねながら10年も続けてきたプロレスラーが伝える「してはいけない」逆説ビジネス学』(ワニブックス)だ。細かい「ハウスルール」がある川田さんのお店。なぜつくらざるをえなかったのか、本人が胸の内を語った。

賛否両論の「ハウスルール」

「必ず最初にラーメンを人数分、注文してください」

これはひとつの例なんだけど、ウチの自動券売機にはさまざまな注意書きがベタベタと貼りつけてある。

これまでも、俺はいろんな「ハウスルール」を作ってきた。その度に「食べるものぐらい客に決めさせろ!」「どうして店にいちいち指示されなくちゃいけないんだ!」とネットなんかで叩かれまくった。たしかにそんなルール、作らないのにこしたことはない。でも、そうせざるを得なくなった理由はたくさんある。

冒頭に掲げた「必ず最初にラーメンを人数分、注文してください」というルールは、つまるところ、お客さんへの提供時間をなるべく早くしたいからだ。

これは自分で店を始めてから学んだことだけど、ラーメンが好きな人たちって、店の前で1時間でも2時間でも平気で並べるのに、いざ店に入って席に座ると、不思議なもので、そこで待たされることに我慢できない人が多い。

 

ほんの5分、10分の話なのに、とにかく早く出してほしいと願うのだ。長く並んだ分、お腹も空いてくるからすぐに食べたいんだろうね。その希望がわかったので、じゃあ、なんとかしてお客さんに早くラーメンを提供しよう、と考えるようになった。

ひとつの工夫として、厨房から離れた店内の一部にカーテンをかけて、そのスペースは通常の営業時には閉鎖するようにした。そこまでお客さんが入ってしまった場合、どうしても提供するまでに、時間がかかってしまうからだ。

目先の利益だけを考えたら、どんどんお客さんを詰め込むべきなんだろうけど、結果として、それがお客さんにとって「注文からの待ち時間が長い」というストレスになってしまうのであれば、その要因はこちらで排除すべきだ、と判断した。