2019.11.28
# 飲食

予約殺到! 超高額の野外レストラン「ダイニングアウト」とは何か?

人気の秘密に迫る
中村 仁 プロフィール

もっと常識破りの発想を!

外食業界では、ひとたび、店舗を構えたら、そこで10年、20年と商売を続けるのが常識とされてきました。

Photo by iStock

10年後も続いているお店は、わずか5%と言われる業界で、「長く続けること」こそが経営者にとってひとつの成功の形でもあります。

ところが「ダイニングアウト」は、ひとつの場所で長く営業を続けるという前提を、初めから放棄しています。これだけをとっても、いかに「ダイニングアウト」が常識破りか、外食業界の人ならわかっていただけると思います。

価格設定もさらなる驚きです。従来の飲食店経営者の感覚では、1人当たり15万~20万円という価格設定は、そもそも選択肢としてありえません。発想すら及ばないのではないでしょうか。

 

3つのフレームワークに当てはめてみると、「ダイニングアウト」はやや特殊です。「商品」「場」「人」をいったんアンバンドルして、それぞれの概念を引っくり返したうえで、もう一度まとめているという印象を受けます。

・「場」→特徴のある地方を選ぶ。大自然の中に突然現れて、突然消える、期間限定の場にする。

・「人」→サービスのプロを雇用するのではなく、プロジェクトとして地元の人たちを巻き込み、彼らが土地への愛を持って素朴にもてなす。

・「商品」→その土地の歴史や文化を感じさせるオリジナリティを開発し、お店の解体とともに消えてなくなる。

要素をバラバラにし「土地の文化」と「特別な体験」という文脈から、解釈をし直して、それぞれに魅力を再構成する、非常に面白いアプローチだと思いました。

生粋の広告マン、大類さんの発想力はさすがだと思います。ただ、本来であれば、この発想が外食業界の中から出てきてほしかった。外食業界に身を置く私としては、そんなふうに思ってしまいます。

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