2019.11.08
# 欧州

ブレグジットが「前進」するウラで、次はEUが「崩壊」してきたワケ

ジョンソン首相の主張は正しい
大原 浩 プロフィール

現在の英国が戦時中に匹敵する混乱期とは言い切れないかもしれない。しかし、EUから離脱できなければ、「タイタニック号」にも例えられる「沈みゆくEU」と運命を共にしなければならなくなるから、戦争以上の悲劇が起こるかもしれない。

EUの問題点については3月19日の記事「ブレグジットで『崩壊する』のは、結局EUのほうである」で述べたが、それ以外にも「低金利」のダメージが大きい。

もちろん、低金利は世界的な現象だが、いまだにリーマンショックの処理が先送りされたままで、優等生とされるドイツ銀行をはじめとする大手銀行でさえ、常に経営不安説が流れる欧州の金融業界における低金利は深刻な問題だ。

 

例えば、EUの加盟国ではあるが、英国同様ユーロには参加していないデンマークの大手銀行であるユースケ銀行は、8月から10年物の住宅ローンの借り手に年0.5%の「金利を支払っている」のだ。逆に、12月から法人預金は全て、個人預金は75万デンマーク・クローネ(約1000万円)以上の預金に対して0.75%の「利子を徴収する」こととしている。

日本でも預金金利の「徴収」が大手都市銀行で検討されているが、実施に至るほどの危機ではまだない。ましてや、住宅ローンを借りる人に「利子を払う」などということは想像もつかない。

また、EU内部の問題だけでは無く、米国との間でも深刻な軋轢を生じさせていることは、9月25日の記事「トランプ大統領の『対中・欧強硬』が戦後世界を変えつつある」を参照いただきたい。

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