ナントカペイが乱立するいま「ポイント」にむしろ大注目が集まるワケ

注目、ノジマのスルガ銀行出資
大原 浩 プロフィール

ノジマのスルガ銀行への出資は注目

いわゆる「スルガ銀行騒動」に関するオールドメディアの報道は欺瞞に満ちている。

スルガ銀行は、「優れた経営手腕で地銀でもトップクラスの成績を達成することによって、他のほとんどの地銀が従っている金融庁の指導がどれほど役に立たないのか」ということを見事に証明してきた。したがって、監督官庁の目の上のたんこぶであったのだ。

そして、資本主義の象徴として毛嫌いしている銀行をたたくチャンスだとばかりに浮足立った左翼メディアも連携して、バッシングされたということである。

もちろん、スルガ銀行の旧経営陣に全く非が無いとは言わないが、論じると長くなるので拙著「バフット38の教え・応用編」「バフェット流で読み解く GINZAX30社 2020年度版 <下巻>」を参照いただきたい。

 

しかし、その「スルガ騒動」によって結果的に、スルガ銀行創業家とファミリー企業の持つ全株式をノジマが取得し、持ち株比率(議決権ベース)が18.52%になったのは不幸中の幸いだ。

スルガ銀行を創業した岡野喜太郎が、1887年に貯蓄組合「共同社」を立ち上げた後、自宅の製茶部屋を改造し、1895年に、社員数名の日本最小の銀行である根方銀行(スルガ銀行の前身)設立した(ITベンチャーで言えばガレージからの創業)だけではない。

太平洋戦争中は大政翼賛会の一県一行主義によって、スルガ銀行も他行との合併を指示されたのに、それを撥ねつけて独立を維持した存在である。ちなみに、某新聞を含む日本の多くのメディアは軍部の言いなりで、大本営発表を垂れ流してぺこぺこしていた。

その気骨ある創業家が経営から退くのは大変残念だが、岡野家のベンチャースピリッツは、スルガ銀行に脈々として受け継がれているのではないかと思える。金融業とは全く縁が無い(すなわち金融庁の意向もそれほど気にしない)家電量販店のノジマが、彼らとコンビを組むのは極めて興味深い。

今のところ、ノジマがはっきりとした戦略を持ってスルガ銀行に出資をしたとは思えないが、そのうちに「銀行の信用力と家電量販店のポイント」が結合すると大きな力になることに気がつくのではないか?

その時に、ベンチャースピリッツあふれるスルガ銀行とノジマがどのような斬新な戦略を打ち出してくるのかが楽しみである。

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