ナントカペイが乱立するいま「ポイント」にむしろ大注目が集まるワケ

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大原 浩 プロフィール

仮想通貨の問題点

そもそも、携帯電話と同じように、キャリアに相当する日銀が発行する現金で取引しても、他のMVNOに相当する「新しい決済手段」に乗り換えてもかまわないので囲いこみもできない。

また、オープン型の仮想通貨は確かに政府の管理から自由だが、逆に言えば「政府が関わらないから信用が無い」ということである。

確かに、麻薬資金洗浄や共産主義中国などの独裁国家から資金を持ち出すには都合が良いが、それ以上の活用方法はあまりないということだ。

 

ビックカメラでは、全店で仮想通貨が使えるそうだが、仮想通貨で支払いする人が増えているなどという話は聞かないし、追従する小売店もほとんど見当たらない。

現在、仮想通貨は投機の対象として認識されているが、そのこと自体がビットコインなどの仮想通貨の価値を下げる。

たとえば、政府の政策でよく「為替の安定」という言葉が使われるが、「為替」=他国通貨との交換価値の安定は金融政策において極めて重要である。だから、投機によって乱高下する通貨は実用性が無い。

事実、1997年にタイ、マレーシア、韓国などのアジア諸国が経済破綻したアジア通貨危機は、投機筋による為替相場の急変動(自国通貨の価値の急落)によるものとされる。

結局、「新しい決済手段」は政府の金融システムにただ乗りであるし、仮想通貨は「交換価値の保証」が基本的にできない。

マーク・ザッカ―バーグ氏は、この両者の欠点を補うべく、VISAなどの金融系大企業なども巻き込んで「政府から自由でありながら、政府の信用力にただ乗り」する妙案としてリブラを企画した。

しかし、そのような虫のいい考えで「政府の通貨発行権」という聖域に踏み込んだことに対して、米国だけではなく世界中の政府が憤慨して、リブラは事実上叩き潰された。

世界中の政府の虎の尾を踏んだフェイスブックは、寡占やプライバシー保護が大きな問題となり逆風が吹き始めているGAFAの中でも、真っ先にバッシングを受けるであろう。

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