イギリスは本当に疲れている…「EU離脱問題」の現在と未来

最も有力なシナリオはこれだ!
笠原 敏彦 プロフィール

・保守党にもブレグジット党というライバル政党が存在するが、離脱支持票と残留支持票を比べれば、明らかに残留支持票の方が大きく分散すると予想される。なぜなら、労働党の中途半端な姿勢に対し、自由民主党やスコットランド国民党(SNP)などは明確に離脱撤回を表明しているからである。

・今回はブレグジット総選挙ではあるものの、イギリスの総選挙は首相選びの選挙でもある。そして、その構図はカリスマ性のあるジョンソン保守党党首vs過激左派で「史上最も人気のない二大政党の野党党首」とも言われるコービン労働党党首であり、明らかにジョンソン氏に分がある。

最後に直観的な見方でしかないが、イギリス政治の伝統的な美徳とは「ベストではなくても、悪くない方を受け入れる」という現実主義だということである。

 

3年半にも及ぶブレグジット騒動の中でイギリス社会には疲労感が漂い、ブレグジット問題にケリをつけたいというムードが高まっている。

こうした状況を鑑みると、ジョンソン首相が新離脱協定案を掲げ、「ブレグジット問題に決着をつけ、イギリスもヨーロッパも前に進むときだ」と訴えていることは有権者に浸透力を持つように思えるのである。

どのような結果が出るか予断を許さないことは言うまでもない。

しかし、筆者は、3年半に及ぶブレグジット騒動の着地点がようやく見え始めたように感じている。