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普及は秒読み? 電動キックボードが「日本の壁」を超える可能性

国の厳しい態度が一変、前向きに
森口 将之 プロフィール

東京モーターショーでは1時間待ちの人気

一方、今月4日まで開催していた第46回東京モーターショーでは、会場が有明エリアと青海エリアに分かれたこともあって、両会場を結ぶ遊歩道をオープンロードと称し、4社の電動キックボードで移動ができるメニューが用意された。

天候により中止という日があったものの、筆者が訪れた一般公開日の平日午後は晴天だったこともあり、電動キックボードは1時間待ち、パーソナルモビリティは1時間半待ちという人気だった。

東京モーターショー2019での電動キックボード試乗会の様子(筆者撮影)

パーソナルモビリティはトヨタ自動車とヤマハ発動機が車両提供しており、立ち乗りタイプ、座り乗りタイプ、車椅子連結タイプのトヨタ歩行領域EV3種類と、ヤマハのTritown、それにLuupも4輪仕様を用意していた。いずれも電動キックボードより安定感があり、高齢者でも安心して乗れそうだが、低コストで省スペースなのは電動キックボードとなるだろう。

どれも快適装備を満載した現在の乗用車と比べると圧倒的にシンプルかつピュアであり、乗り味は新鮮だ。読者の中にもモーターショー期間中にこれらの乗り物を試し、同様の感想を抱いた人はいるだろう。事業者にとっても、多くの人々が行き交う全長約1.5kmもの道は、今までの実証実験とは注目度・規模ともに段違いであり、貴重な経験だと話していた。

 

新しいモビリティに対しては厳しい態度を取り続けてきたこの国が、電動キックボードシェアに関しては導入に前向きになっているような気がする。本格的に公道を走れるのはまだ先かもしれないが、海外では認められた乗り物やモビリティサービスを否定し続けることは、結果的に人々の移動の自由を阻害することになる。規制のサンドボックス制度や東京モーターショーが契機となって、門戸が開いていくことを期待している。

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