浦和美園駅構内にある電動キックボードの駐輪ポート(筆者撮影)
# MaaS

普及は秒読み? 電動キックボードが「日本の壁」を超える可能性

国の厳しい態度が一変、前向きに

自由度の高い欧米、一方日本は…

パーソナルモビリティや超小型モビリティ、バイクシェアやライドシェアなど、新しい乗り物やモビリティサービスが次々に生まれている。多くは「ラストマイル」、つまり鉄道駅やバス停から自宅や職場などまでの近距離の移動を提供するものだ。

鉄道やバスなどの大量輸送機関はもちろん重要であるが、それだけでは地域の隅々まで快適な移動を提供しているとはいいがたく、多くの人はマイカーでの移動を選択してきた。しかし過度にマイカーに依存した社会が、環境問題や都市問題などの弊害の一因となってきたこともまた事実であり、公共交通への回帰を促すべく、さまざまなアイディアが欧米を中心に誕生している。

近年、日本でもバイクシェアの普及が進む/Photo by iStock

マイカー以外のモビリティをスマートフォンアプリでシームレスにつなぎあわせたフィンランド発祥のMaaSはその代表格である。最初に紹介した新しい乗り物やモビリティサービスは、MaaSを構成するツールのひとつとして期待されている。

しかし多くは、欧米では自由に走れるのに、日本では導入されないか、不便な制限を強いられている。欧米と日本で同等のサービスを行っているのはバイクシェアぐらいだろう。

米国生まれの立ち乗りパーソナルモビリティのセグウェイはその代表で、同じ米国のUberが先鞭をつけたライドシェアも、日本ではタクシー業界の強い反対を受け、交通空白地での導入やタクシー事業者との協業に活動が制限されている。

 

欧州ではフランスを中心にクワドリシクル(4輪自転車)の名称で運転免許取得前の若者や免許を返納した高齢者の移動に根強い人気がある超小型モビリティは、日本では2013年に国土交通省が認定制度を創設し、将来独自のカテゴリーが制定されるという期待を抱かせたが、今に至るまで進展はほとんどない。

高齢者や障害者の近場の移動手段である電動車いすは日本でも普及しているが、我が国では歩行者とともに歩道を走行する際の安全性を重視して、最高速度は時速6kmに抑えられている。欧米では時速15km程度で走行できる国もあり、利用者にとっての自由度で大差がある。