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日テレ・名物プロデューサーがTwitterドラマで見る「地獄」

『ぐるナイ』のモヒカンPの野望と成算
佐々木 博之 プロフィール

「高視聴率番組」を作り続ける伝説の男

インターネット戦略を推し進めている同局のICT戦略本部では、すでに番組の無料配信や広告付き配信のほかに、Huluのような有料配信、スマートホンでのデジタル展開などを行ってきているが、それ以外に日本テレビのコンテンツやクリエーターを活かせる場所をもっと開拓しなければいけないという危機感があった。

その中で生まれたのが前述した“Twitterドラマ”だ。

また、You tubeに広告が付けられ、広告収入でお金を稼ぐことができることは広く知られているが、実はツイッターでも広告をつけて配信できるスキームが徐々に一部の事業者に開かれてきているという。ビジネス的な土壌も整ってきたツイッターで発信できるコンテンツとして、映像作品が選ばれたということだ。

宮下はテレビ業界ではよく知られた存在だ。

 

現在は人気長寿番組『ぐるぐるナインティナイン』のプロデューサーを務めるが、『スーパーjockey』を皮切りに『たけしの元気が出るテレビ』『笑ってヨロシク』『笑ってコラえて』などヒットバラエティを経て、人気長寿番組『ぐるぐるナインティナイン』の演出を担当。

現在も同番組のプロデューサーを兼務する。また社長室企画部とICT戦略事業本部も兼任している。

宮下が、ICT戦略本部で新規事業を担当する原浩生(ICT戦略本部主任兼新規事業ディビジョングループマネージャー)の誘いに乗ることを決めた裏には、地上波で流れている番組に対し疑念が生じ始めたことにある。

宮下氏(右)と原氏(左)

「ボクは『ぐるナイ』の演出を20年近くやってますが、バラエティー畑でずっと地上波をメインでやってきました。面白いものを作って、顔の見えない、視聴者という集団に向かってどんどん量産していくと、手ごたえがあった時代がずっと続いていました。番組を作っている現場が面白ければ、絶対向こう(視聴者)も面白がっているハズだ、という確信に満ちた幸せな時代があったんです。ところがあるときから、オヤッ? なんか違うなと思うことが増えてきて……」(宮下・以下同)

制作サイドが面白がっていることと、視聴者が感じる“面白さ”がズレてきていることに気づき始めたという。そんな中で、

「会社(日本テレビ)としても、物づくり(番組制作)とか収益の軸足を徐々に移したいと考えているようで、現場でも、ネット配信を意識してそろそろ番組を作らなければいけないのではないかという空気が流れています。もしかしたら遅いかもしれないと不安がよぎる状況になっていました」(同)

そこで浮上したのが、Twitter上でショート動画を作っていくというプロジェクトだった。

「You tubeはまだテレビに近い感じがあります。作品をどんどん出していって、そこに好きな人が集まってくるというイメージです。Twitterの方がもっとやり取りがあると思います。こちらが出したものに対して反応があって、コメントがあって、それに対してこちらが反応してという具合に。作品を見ている人と直接やりとりしながら何か世界を作っていける、そう思って足を踏み入れました」(同)

Twitterドラマは、視聴者の反応が制作者にダイレクトに伝わってくるということだ。