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見上げるほどの壁。その高さを「三角定規」1本で測ってみせる方法!

身近な「かたち」を数学で解剖します
今回の〈雑学数学〉は、「身近なところにある図形」に注目! マンホールはなぜまるいの? ロボット掃除機はなぜ変な形の三角形なの? サッカーボールの直径ってどうやって測ればいいの? そんな日常の素朴な疑問に数学のお兄さんがお答えします!

円柱を上から見ると「円」の形に見え、横からみると、「四角形」に見えます。三角柱は上から見ると「三角」で、横から見ると「四角形」に見えます。このように違う視点で見てみると、違った形で見えるものはたくさんあります。

今回は、視点を変えると見えてくるもの、少し発想を変えてできることを紹介します。

【雑学23】なぜ、この製品はこの形になったのか?

身のまわりで、この製品はどうしてこの形なんだろう? と気になるものがいくつかあります。数学的な視点を加えて製品を見ていくことで、その理由が見えてくることがあります。
今回は、以下の4つを紹介します。

・マンホールの形はなぜまるいの?
・三角形っぽい形のロボット掃除機はなぜあの形?
・東京タワーの骨組みはなぜ三角形?
・4本足の机や椅子はなぜガタガタする?

ご存じの方が多いのは、マンホールの形の理由でしょう。

マンホールがまるい理由は複数あります。たとえば「円形の製品は比較的つくりやすい」こと。マンホールは金属を溶かしたものを固めてつくるのですが、四角よりも円のほうが角がない分金属のムラがなく成形しやすい、ともいわれています。もちろん製作技術が高くなっている現代、その必要はほとんどないとは思いますが、円形になった1つの理由といわれています。

また、円を数学的にみた性質である「中心を通る任意の直線を引いたとき、円を通過する線分の長さは常に一定(つまり、その直線は直径となる)」というものを考えると、「転がしやすいので持ち運びに便利」といった性質や、「マンホールの穴にマンホール自体が落ちることはない」といった性質がわかります。この利用における利便性や安全性が、マンホールが円形になった大きな理由です。

続いてはロボット掃除機の形について。現在はさまざまな形のロボット掃除機が出ておりますが、このような形のロボット掃除機を見たことがある人は多いはずです。

正三角形が少し膨らんだような形。これには、「ルーローの三角形」という名前がついており、面白い数学的な性質を持っています。三角形以外にも、五角形を少し膨らませた形は「ルーローの五角形」といったように、さまざまなルーローの多角形をつくることが可能です。

ルーローの多角形は、回転させても、常に高さと幅が一定になります。つまり、以下のようにぴったりと正方形に入れて回転させることが可能になります。

正方形に内接して転がるルーローの三角形

たとえば部屋の角を掃除したいとき、壁にそって回転することで、角のほこりを吸い取ることができます。よく見るとほんの少しだけ角にはたどりついていないですが、それはご愛敬ということで……。