11月10日 テレビの試験放送始まる(1950年)

科学 今日はこんな日

地球のみなさん、こんにちは。毎度おなじみ、ブルーバックスのシンボルキャラクターです。今日も "サイエンス365days" のコーナーをお届けします。

"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

1950年、NHKは技術研究所の中に実験局を設置し、週1回、1日3時間の定期実験放送を開始しました。

当初の放送は、技術研究所のスタジオからの実演、映画フィルム、銀座の街頭風景などを、千代田区紀尾井町のNHK千代田放送所(現在の放送会館の場所)から出力30Wで送信し、東京・日本橋三越の会場で受信して、一般公開したそうです。

【写真】1951年ころの収録風景
  1951年ごろと思われる実験放送用番組収録の様子 photo by Kodansha Photo Archives

そもそも、日本におけるテレビ放送の研究は、まだ戦前の1930年、10年後に予定されていた東京オリンピックに向けて、開始されました。浜松高等工業学校(現・静岡大学工学部)助教授で、日本のテレビの父といわれる高柳健次郎(たかやなぎ けんじろう、1899-1990)も委託研究の形で参加していました。

1939年5月、東京・世田谷のNHK放送技術研究所から13km離れた新放送会館にテレビ電波を送信して受信に成功。翌年から、都内各地でテレビ実験を公開しました。しかし、戦争のためオリンピックは中止となり、テレビ研究も1941年に中断となってしまいました。

【写真】戦前の試験放送
  こちらは戦前の1940年ごろのものと思われるテレビ実験の映像 photo by Kodansha Photo Archives

戦後は、GHQによって軍事技術に転用できることを理由に研究再開を禁止されていましたが、1946年に禁止が解かれました。1950年の6月には「電波法」「放送法」「電波監理委員会設置法」の電波三法が施行されたことで法的な環境も整い、この日の試験放送開始を迎えたのです。

1951年の夏には大阪放送局での試験放送も始まり、1953年2月には本放送が開始。こうしてテレビの時代が幕を開けることとなりました。