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トランプ、一転して窮地へ…米国民の魂を揺さぶった「ある男の証言」

重要証言が続々と出始めた

訴追はほぼ確実だが

トランプ米大統領のウクライナ疑惑に対する米議会の調査がヤマ場を迎えている。下院は10月31日(米国時間)にも、これまで非公開だった審議を公開に切り替える決議案を可決する見通しだ。大統領は弾劾訴追されるのだろうか。

結論から言えば、下院は定数435議席のうち、野党の民主党が訴追に必要な過半数を超える235議席を握っているので、トランプ氏が訴追されるのは、ほぼ確実とみていい。ただし、それで大統領が解任されるのかといえば、そうではない。

憲法の規定で、解任には上院で3分の2の賛成が必要になる。上院は定数100議席のうち、与党の共和党が53議席を握っているので、共和党から少なくとも20議席の「造反」が起きない限り、解任決議は通らない。

 

つまり、現段階では「大統領は弾劾訴追されるが、解任は免れる」というのが、大方の見通しである。とはいえ、これから公開審議となると、民主党が世論を味方につけて、勢いづくのは間違いない。

ウクライナ疑惑とは何か。トランプ氏がウクライナのゼレンスキー大統領に対して、米国の軍事支援の見返りに、民主党のバイデン前・副大統領とその息子に対する調査を要求したのではないか、という疑惑だ。バイデン氏は大統領選で民主党の有力候補である。

トランプ氏はバイデン氏に対する調査要求は認めているが、軍事支援を見返りにした点は否定している。もしも軍事支援を見返りにしたなら、トランプ氏は「自分の政治的利益のために、米国の安全保障政策を利用した」という話になって、批判は免れない。

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ホワイトハウスが公開した大統領の電話会談記録には、軍事支援について一言も触れられていなかった(https://www.nytimes.com/interactive/2019/09/25/us/politics/trump-ukraine-transcript.html?action=click&module=STYLN_trump_suite&variant=1_trump_suite&state=default&pgtype=Article&region=footer&context=guide)。そこで、民主党は「軍事支援が取引材料だった」点を立証しようと、ホワイトハウスや政府関係者から非公開で事情聴取を重ねてきた。

非公開にしたのは、疑惑の全容が解明される前に個別の証言内容が報じられると、話が迷路に入り込んで、全体像が分からなくなる事態を民主党が懸念したためだ。事情聴取が一段落したところで、民主党は公開方針に切り替えた。ここからが、いよいよ本番である。