短期決戦の鬼・内川聖一という男〜日本シリーズの「一打」を振り返る

「史上最強打者」は伊達じゃない

巨人の秘密兵器・戸郷の登場、しかし…

あれを打たれては、もう投げる球がありません。相手が悪かったというしかないでしょう。

福岡ソフトバンクのスイープで終わった今年の日本シリーズ。勝者と敗者を分けたのは、巨人のホーム・東京ドームで行われた第3戦での1本のヒットでした。

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敵地で2連敗し、もう後のない巨人は、先発にルーキーのサウスポー高橋優貴投手を立てました。この時点で早めの継投が予想されました。

2対2で迎えた4回表です。巨人はこの回から3番手の戸郷翔征投手をマウンドに送りました。今季、ドラフト6位で入団した19歳の戸郷投手は、今季、終盤に初勝利をあげるなど「想定以上の活躍」(球団関係者)を演じました。

投げ方は、やや"アーム式"ながら150キロ台のストレートと多彩な変化球を武器とする荒削りなピッチャーです。荒削りゆえにバッターからすれば、的が絞りにくいタイプと言えるかもしれません。

 

今季、2試合に登板した戸郷投手、プロ入り初登板初先発が9月21日ですから、交流戦でソフトバンクと対戦したことはありません。巨人・原辰徳監督は"秘密兵器"としての起用を考えていたようです。

その戸郷投手、まずは先頭の松田宣浩選手を得意のカットボールで三振に切ってとりました。ここで迎えたのがセ・パ両リーグで首位打者経験のある内川聖一選手です。