ウーバーイーツ、ゴーストレストラン…「新しい飲食ビジネス」最前線
「IT×飲食」がすくい上げたニーズ「ウーバーイーツ」成功の理由
ITと飲食を組み合わせた新しいサービスが次々に登場して急成長しています。

その多くは、「商品」「場」「人」というフレームワークで説明することができると、私は考えています。
たとえば、いま話題の「ウーバーイーツ」は、完全に「商品」に特化して設計することで急速に成長しているサービスです。
ウーバーイーツは、ライドシェアとして大成功しているウーバーテクノロジーズ社が新たに展開するフードデリバリーサービスです。お客様は無料アプリから、人気店の料理を1品から注文することができ、支払いまで完結することができます。
これまでのデリバリーは、ピザ、寿司、ラーメンなどに限られていました。ところがウーバーイーツは、あらゆるお店の料理を家にいながらにして楽しむことができます。飲食店の「商品」だけに注目し、お店の美味しい料理をどこでも気楽に楽しめるようにする。それをアプリとデリバリーという手法で実現しています。
一方、「場」「人」については、いさぎよく捨てています。デリバリーですから、「場」(店舗)はそもそもありません。「人」(接客)についても、お店とは関係のない配達人から商品を受け取るだけです。
ウーバーイーツは、商品のみをこれまでの飲食店から切り離して食の楽しみや利便性を実現した、新しい形の飲食サービスであると言えます。
同様に「シェフの派遣サービス」も、「商品」特化型のサービスです。自宅やパーティー会場など、指定の場所にシェフが出張して、自分たちだけのために料理をつくってくれるサービスです。
有名なところでは、オプトインキュベート社の「プライムシェフ」やマイシェフ株式会社の「MyChef」、イグジラレート・インターナショナル社の「レンタル・シェフ」などがあります。