2019.11.12
# 自己啓発

稼げる人は、なぜ「他人への期待値が低い」のか?

人事のプロは知っている
松本 利明 プロフィール

期待値のエスカレートに注意

すると次からは、「今は手が空かない」と断られたり、受けてくれても後回しにされたり、ちゃんと仕上げてこない、というような抵抗をされることがあります。

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稼げる人も、最初から優秀だったわけではありません。数々の失敗や成功を通して上司や顧客に鍛えられてきたので、弱い立場の気持ちがわかります。

失敗の経験がなかったり、もしくは失敗を乗り越えたとしても自分ひとりで乗り越えたと思っている人は、できない人の気持ちがわかりません。その結果、「ここまでできるのはあたりまえ」と高い基準値によって、厳しい指導を行います。

コンサルティングをしていると、営業成績が良い営業所なのに、そこにいる部下の評価がどう見ても低すぎるという例によく遭遇します。

経営幹部から見れば、「よくやっている所長」と認知されていますが、厳しいだけの営業所長の部下の成長率は、他の営業所より高くないケースが大半です。

 

また、人は相手が期待に応えてくれるたびに、期待値を無制限に広げるものです。

例えば、家族で買い物に出かけたとき、夫が重い荷物を持ってくれると、妻は「期待に応えてくれた!」と感じます。それだけならいいのですが、期待はどんどん膨らみます。

「月曜の朝、出勤するときに生ゴミを捨ててほしい」「お風呂そうじをやってほしい」など、要求はどんどんエスカレートしていきます。それに応えないと「裏切られた」と思われます。そして、当初は買い物の荷物運びでOKだったはずなのに……と、夫は嘆くことになります。

これは社会心理学の役割期待理論というもので、相手がいると必ず働く心理です。

このようなことにならないように、稼げる人は必要以上に期待値を上げません。そして、期待以上の結果を出してくれれば「感謝」することで、人をうまく動かしているのです。

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