大ヒット映画『ジョーカー』に見る「キモくて金のないおっさん」問題

弱者男性vs弱者女性の地獄絵図
トイアンナ プロフィール

ジョーカーが教えてくれたこと

ジョーカーが悪のヒーローになれたのは、自分より強い人間をぶっ殺したからだ。マジョリティへ立ち向かう人物には、信者が生まれる。

一方で「俺こそ/私こそ不幸だ」合戦をすると、その場で火事の野次馬は集まっても、賛同者が集まらない。

むしろ「自分を弱者だと名乗るくせに、職業があるじゃないか。俺なんて無職なんだぞ」「私なんて、親から虐待も受けていた。あなたは自分を被害者というが、たかが1回の性被害じゃないか」と足の引っ張り合いになるだけだ。

 

ジョーカーが教えてくれたのは、「世界を変えたいなら、強いものにものを申せ」という姿勢であろう。ジョーカーは極端な手段をとったが、合法的なアプローチはいくらでもある。

ただ、弱者は単体では弱者のままだ。お互い、自分の不幸度合いでマウントするのをやめ、手を取りたい。

たった今も苦しむ、当事者にはきついだろう。だが、当時大変だった自分の境遇を「それなりの状態」まで引き上げられた人なら、連携もできるはずだ。自分もかわいそうで、相手もかわいそうだった。まずはその認識から、改革は始まる。

【参考】
統合失調症患者の生活の質(QOL)に関する文献的考察
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jph/50/5/50_377/_article/-char/ja/
統合失調症ナビ 感情表現が乏しくなったり、意欲が低下する陰性症状
https://www.mental-navi.net/togoshicchosho/understand/type/negative.html