配偶者を亡くしたあと、健康保険料を払わない「裏ワザ」とそのリスク

「最後のひとり暮らし」を乗り切る知恵
週刊現代 プロフィール

繰り上げ返済は損

では、配偶者を亡くした後の生活そのものは、どんなものなのか。'15年に小説家・車谷長吉氏を看取った、妻で詩人の高橋順子氏は語る。

「おカネもそうですが、心情面が変わりました。一番つらいのは食事を作るときで、夫が洗い物を引き受けてくれていたことをいつも思い出してしまいます。

料理もあまりしなくなり、出来合いのものを買ってきたり、たくさん作って3日に分けて食べたりしています」

 

よりいっそう注意をしたほうがいいのは、妻に先立たれた夫だ。

「男性は妻を亡くすと引きこもりやすいというデータもあります。夫が妻に生命保険をかけていない場合も多く、保険金も入ってきません。

食事も作ったことがないという夫なら、外食も多くなり、結果、家計が膨らんで経済的に苦しくなることもあるのです」(シニア生活文化研究所所長・小谷みどり氏)

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夫・妻を亡くす悲しみは計り知れない。それでも、ひとりの収入と支出を見つめなおして生きていかなければならない。

配偶者を失った後の生活では、ひとりになったからこそ使えるお得な制度もある。

よく知られているのが団体信用生命保険(団信)だ。夫が住宅ローンを完済する前に亡くなった場合、団信に加入していれば、残される妻がローンを返済する必要がなくなる。

これを知っていても、律儀に借金を返したくなる気持ちは理解できる。だが、夫を先に亡くす可能性を考えれば、わざわざ繰り上げ返済するのは損だ。

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