「妻が先に死ぬか、夫が先に死ぬか」で税金の額が激変してしまうワケ

その日が来る前に知っておきたい
週刊現代 プロフィール

医療費控除は10万円超から――そう思い込んでいると損をする。

医療費控除にはもう一つの基準があるからだ。65歳以上で年金収入が320万円未満なら、総所得の5%が基準になる。

木下さんの場合、年金控除120万円を引いた60万円の5%で、3万円を超えた医療費が控除の対象だ。8万円の医療費を支払った木下さんは、所得税・住民税から約7500円を取り戻せる。

Image by iStock

親子トータルの税金を考えるなら、子どもの扶養に入るという方法もある。夫・妻の死後、所得税や住民税がかからない人にオススメだ。

「夫が亡くなったのは3年前のこと。その後、長年住んだ家は売り、子どもと同居を始めました」

 

こう語るのは千葉県在住の村田信子さん(70歳・仮名)だ。村田さんの夫は自営業だったので遺族厚生年金はない。よって、村田さんの現在の収入は国民年金78万100円のみだ。

夫の相続手続きが終わった昨年2月、村田さんは同居をする長男からある提案を受けたという。

「扶養に入らないかと言われたのです。育てた子どもに養ってもらうなんて考えたこともありませんでした」(村田さん)

遠慮する必要はない。子どもも得するからだ。

「70歳以上の母と子どもが同居する場合、老人扶養親族控除により所得税で58万円、住民税で45万円が子どもの収入から引かれ、子どもの払う税金が大幅に安くなる」(税理士・山本和義氏)

扶養に入るには、収入についての条件がある。65歳以上の年金収入の人の場合、基準は158万円以下だ。子から親に仕送りをしていることを、通帳などで証明できれば、同居をせずとも扶養に入れるケースもある。

扶養に入るには、子どもの健康保険組合に、被扶養者異動届、被扶養者認定調査票を提出する。