「妻が先に死ぬか、夫が先に死ぬか」で税金の額が激変してしまうワケ

その日が来る前に知っておきたい
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ところが、支払う税金は夫婦がともに健在のときは7万3833円だったのが、妻の死後は13万4900円と、2倍近くに増えてしまう。

妻が存命中は所得税の老人配偶者控除48万円(住民税は38万円)があった。しかしこれがなくなった結果、税金が増額されてしまったのだ。

つまり、夫が先に亡くなると、妻の年金収入は増えるが税金はゼロに、妻が先に亡くなると、夫の年金収入は変わらないのに税金だけ増える。

 

夫・妻が亡くなってからの「ひとり暮らしの税金」を減らす方法はないのか。

まず、夫の死後、妻の収入が多く、所得税と住民税がかかってくるときは、寡婦控除を使える。合計所得が500万円以下であれば、確定申告をすれば税金がかかる所得を27万円も減らせるのだ。

一方、妻に先立たれた夫にも27万円の寡夫控除という制度がある。ただし、子どもの面倒を見ている(同居や仕送り)という条件がついていることは知っておこう。

妻を亡くした夫で、住民税と所得税の支払いが多い場合は、医療費控除を積極的に使いたい。

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65歳以上の夫婦の場合、公的年金等の収入が400万円以下であれば、基本的に確定申告は不要だ。だが、確定申告をすれば、払い過ぎた税金を取り戻せる。なのに、申請をしないままになってしまう例は数えきれない。

都内在住の木下圭太さん(70歳・仮名)が語る。

「私は持病があり、病院に通っています。支払う医療費は年8万円です」

木下さんの年金収入は年約180万円だ。3年前に妻を亡くし、ひとり暮らしをしている。

「私だってもちろん医療費控除のことは知っていました。でも去年払った医療費は、年10万円を超えていません」