大学生時代に留学したスウェーデンで日本の性に対する知識の与え方も避妊などに対する選択肢も海外とまったく違って遅れていることに気づいた福田和子さん。帰国してから「#なんでないの」というプロジェクトをはじめ、正確な情報と手段が共有される必要性を訴えてきた。

福田さんは今もスウェーデンにて大学院に入り、セクソロジーを学んでいる。そこで出会ったフィンランドのトンミ氏から教わったのは、「フィンランドでは5歳から性教育をしている」ということだった。5歳からの性教育? しかしそこには「性教育とは何か」を根本から明らかにするヒントがあった。

24日からフィンランドでのジェンダーの学会で通訳としても活躍。写真提供/福田和子

「性教育」は性行為そのものではない

最近、「性教育」が「セクシュアリティ教育」と呼ばれ始めているのをご存知だろうか? 「性教育」というとどうしても、性行為そのものや性感染症や避妊をイメージしがちだ。しかし本来はそれだけでなく、互いの関係性の構築や多様な性のあり方、性暴力、ジェンダー観など、性に関して扱うべき分野は多岐にわたっている。そして、それらがよりポジティブに、オープンに語られることが本来は重要なのだ。

性教育の国際標準ともいえるWHO(世界保健機関)やユネスコ(国際連合教育科学文化機関)が共同発表する『国際セクシュアリティ教育ガイダンス』によると、セクシュアリティ教育は5歳から始まる。今回記事で触れたフィンランドでもそれは例外ではなく、幼稚園からセクシュアリティ教育を実施するべく、多くの人が動いている。

しかし、「幼稚園児に性教育!?」とか、「性に対してよりオープンでポジティブな社会ってどうなの」と動揺や不安を覚える人も多いと思う。私も以前はそのひとりだった。そこで今回は、セクシュアリティ教育先進国ともいえるフィンランドの現場でどんな教育が行われているか学ぶため、フィンランドの性教育を50年にわたって支えてきたセクスポ財団代表のトンミ・パーラネン氏に話を伺った。