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対中国の「超強硬派」ペンス副大統領の演説の「驚くべき中身」

「我々は決して屈しない」

「呼びかけ」のニュアンス

10月24日、世界の耳目を集めていたマイク・ペンス米副大統領の対中政策に関する講演がワシントンのウッドロー・ウィルソン・センターで行われた。

昨年10月4日に保守派の牙城であるハドソン研究所で行われたペンス講演は、中国の統治体制を全面的に否定する対中宣戦布告ではないかと思われるほど強硬的な内容であり、その後のトランプ政権の対中貿易・通商政策を予見するものであった。

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だが、今回は「米中冷戦開始」と受け止められ過ぎたことを懸念してか、「対立」は求めていないし「封じ込め」のつもりもなく、交渉は断念していないと、対中呼びかけのニュアンスが盛り込まれた。

そもそも、今回のペンス演説の会場となったウッドロー・ウィルソン国際学術センター(正式名称)は、米スミソニアン学術協会の下に1968年に設立された国際政治学を研究するための機関であり、20世紀初頭の第28代大統領ウッドロー・ウィルソン(民主党。1913~21年在任)の理念や政治志向を継承するものだ。

ウィルソン大統領は大統領就任早々、大幅な関税引き下げを実施した(1913年のアンダーウッド関税法の成立)。それまで米国には正式な所得税及び法人税制度がなく、政府収入を貿易関税に依拠していた。

そして同年に連邦所得税法制定(国内歳入庁を同時に設置)、この収益と引き換えに関税を大幅に引き下げて貿易促進策を推進したことが、ウィルソン政権の最大の功績とされた。