結局発行延期、facebook仮想通貨リブラはもともと失敗作だ

アマゾンポイントが新通貨の本命か
大原 浩 プロフィール

ただ乗りのリブラ

大きなポイントは、フェィスブックが巨大とは言っても、SNSにしかすぎず通貨の実用性(商品・サービスとの交換)を担保できないことにある。

だから、通貨としての価値を維持するために、他の企業との連携が必要不可欠なのだが、VISAなどの主要企業が、米政府の剣幕に恐れをなして参加を見送ったため、リブラも壊滅状態になったのである。

つまり、リブラそのものに価値があるのではなく、「私たちはリブラを『信用』して取引をします」という企業や個人が多数いることが価値であり、リブラは実のところ通貨としての主要部分をアウトソーシングしていたわけである。

 

この構造はナントカ・ペイをはじめとする、いわゆる電子マネーにも共通の構造で「新しい支払い手段」だといっても、政府(中央銀行)のシステムにただ乗りしているだけである。

要するに、KDDIやAUなどのキャリアとMVNO(仮想移動体通信事業者)の関係(9月13日の記事「日韓対立のウラで、日中に『サンドイッチ』された韓国経済の行く末 」参照)のようなもので、政府という大樹に支えられている枝や葉にしか過ぎない。

ビット・コインなどの仮想通貨(オープン型)は、確かに政府の支配下にはないが、物やサービスとの交換が保証されておらず、為替規制をくぐり抜けて国外に資金を持ち出したり、投機したりする以外の使い道があまりない。