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なぜ「ワンオペ」でも成立する? 常識破りのクラフトビール店のヒミツ

ビジネスチャンスがここにある
人手不足、低賃金、長時間労働……など、「ブラック化」が問題となっている外食業界。そんな中、ITを取り入れることで業界に変革を起こしているのが、著書『外食逆襲論』で知られる「トレタ」社長の中村仁氏だ。IT化によって、飲食店のあり方が変わりつつあると指摘する中村氏。その象徴的な例として、米国・シカゴの無人ビアホール「Tapster」を紹介してくれた。

「Amazon Go」は無人?

2019年春、米国に出張した際に、アマゾン・ドット・コムが運営する「Amazon Go」に立ち寄りました。2018年、米国ワシントン州・シアトルにオープンした、「無人」のコンビニです。

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報道では「無人店舗」と騒がれていたので、てっきり店員はほとんどいないものと思っていましたが、行ってみると全く違いました。アマゾンの制服を着た店員がぞろぞろ店内にいるのです。

たしかに世間で伝えられているように、「Amazon Go」にはレジがなく、お客様は商品を勝手に選んで店内から持ち出すだけです。どの商品を持っていったかはすべて自動的に把握されていて、会計は退店後にオンラインで自動的に完了します。

機能面から考えたら、店員は必要ありません。

 

では、「Amazon Go」の店員は何をしているのでしょうか。

観察していると、たまに商品の補充をする以外は、店内をうろうろしています。

そして、お客様に「こんにちは!」「何か困っていることはない?」「欲しいものは見つかった?」などと話しかけたり、店員同士で雑談をしたりしているのです。

複雑な業務ではなくても、彼らが店内にいるおかげで、「無人店舗」の無味乾燥さが一切ありません。たしかに、店内が完全な無人だったら、不安感を覚えたり、どうやって利用したらいいのか途方に暮れたり、あるいは夜間であれば、恐怖すら感じる人もいるかもしれません。